変化を楽しむ力 - CADDi という相棒と果たした、私の働き方改革
近年、働き方に対する価値観は大きく変わりました。テレワークやハイブリッド勤務など、柔軟で多様な働き方が広がっています。場所と時間を制限せず働けたり、働く環境やスタイルも大きく変化しています。印刷機械の関連装置を主軸とする自動省力化機械のメーカー、富士油圧精機株式会社に勤める齊藤 彩乃さんもそうした働き方で活躍する一人です。現在、見積の仕事に携わるなかで、製造業AIデータプラットフォームCADDi の導入をきっかけにワークライフバランスが充実したといいます。
社内に点在する知見やデータが資産化され、アプリケーションであるCADDi Drawerでどこでも素早くアクセスできることで、テレワークも取り入れて働けるようになりました。
事務志望からプログラミングの道へ
富士油圧精機株式会社に入社して15年目です。これまで、見積業務やプログラム系の仕事を渡り歩き、今は再び見積を中心に業務に従事しています。
仕事をするうえで、とても頼りにしているのがCADDi Drawerです。導入してから、業務効率化が大きく進み、会社自体も変化しました。導入前は土曜日出勤があったのですが、今は完全週休2日制です。また、テレワークがしやすくなり、子育て中の私にとってはとてもありがたいですね。
今の業務にはとてもやりがいを感じていますが、入社時は事務職を希望していました。入社後の研修で、現場組み立てや工場の業務、見積といったさまざまな経験をしたのち、配属は製造技術課に。そこで見積業務の担当になりました。
事務職がしたかったので残念な気持ちはありました。ただ実際に仕事を始めてみると、図面を見るのも初めてだし、覚えることがいっぱいあって。とにかく会社のために仕事を頑張ろうと必死でしたが、その状況が全然辛くなく、むしろ楽しく取り組めたんです。
そうして取り組めたのは、学生時代に数学が好きだったことも影響しているかもしれません。解けなかった数学の問題を試行錯誤して解けるようになると嬉しかったんですよね。そんな感覚で、仕事でも、できなかったことができるようになると、一つひとつに達成感があって頑張れたんです。おかげで、一年後には、一連の作業ができるようになっていました。
その後、実績を積んで、見積業務からプログラム業務に携わるようになりました。仕事をいろいろと覚えていくとあれもこれもと知りたくなって、興味が広がっていったのでしょうね。結果、プログラムも勉強しなくてはと思ったんです。入社当時は、プログラムなんて暗号みたいで全くわからなかったのに、びっくりですよね(笑)。プログラムがわかると見積の仕事にも活かせますから。ただ、その前後に結婚と出産があり、働き方も見直しつつ、仕事に携わっていくようになりました。
結婚・出産を経て働き方が大きく変化し壁にぶつかる
入社5年目に、結婚・出産。産休と育休を経て復帰し、新たにレーザーのプログラム業務に携わるようになりました。初めての業務で不安もありましたが、持ち前のチャレンジ精神で、始めてみたら結構面白かったです。
ただ、残念ながら、今まで通りの働き方が叶わなくなってしまいました。当時は土曜日も隔週出勤だったので、有給を取ったり、両親を頼ったりして仕事しようと思っていましたが、気持ち的にも負担が大きくて……。結局、復帰後一週間で、パートに切り替えさせていただきました。本望ではなかったものの、気が楽になってむしろ働きやすくなりましたね。
その後、2人目を出産。復帰後はまだパートでしたが、希望していたマシンのプログラムに携われるようになりました。一方で、見積の仕事も手伝わせてもらっていました。その頃に、社内でCADDi Drawer導入の話が出てきたのです。
CADDi Drawerで仕事のやり方が大きく変化
CADDi Drawerの導入が社内で検討され始めたとき、まず「図面をクラウドでアップしてどこからでも引き出せる」ことに驚き、とても魅力に感じました。マシンのプログラム経験が浅かったので、過去の図面を参照する場合が多かったからです。見積を作る場合も、過去の案件と金額の差異が出ないようにするため、過去図面の参照は必須です。
でも、図面を探すのは毎回ひと苦労していて、丸1日かかった時も。いろいろな方に聞いたり、現場に行ってみたりと、何人もの手をわずらわせるのが心苦しかったです。その手間と時間が省けるシステムがあるなら、絶対に使いたい!と思いました。その時はもうとにかく、早く使いたかったです(笑)。
そして導入後、期待は確信に変わりました。まず、検索したら類似図面がパッと出てくるのに「すごい!」と。1日かかっていた作業が一瞬で終わるなんてと感動しましたね。探す時間が短縮されたので、マシンのプログラムに集中できるし、他の業務のお手伝いもできるようになって、今は設計室のヘルプ業務にも入っています。私自身が気づいていなかったポテンシャルが解放できて、新しい仕事へと広がっていると実感しています。
CADDi Drawer / Quote導入で自分だけではなく周囲にもいい影響が
CADDi Drawer導入後、私自身の変化としては、テレワークがやりやすくなりました。導入前もテレワークを試みていたものの、当時は紙の図面しかなかったので、持ち帰れなくて。図面を見たい時には、出社している方にお願いして図面をPDFにして送ってもらうなど、他の方の手をわずらわせる心苦しさがあったんですね。
でもCADDi Drawerを使えば、どこからでも図面が見られるのがありがたいですね。それだけじゃなく、図面に紐づく関連データもすぐに見つけられるんです。図面の裏側にある”見えにくい情報”をわざわざ探さなくてもいいんです。さらに、図面にタグ付けする機能を使って図面ごとのタスクを管理しているので、進捗状況を自分だけで把握し、一人で完結できるのが本当に助かっています。
CADDi Drawerを導入してから少し時間が経って、CADDi QuoteというCADDi Drawerと連携して、図面や見積、受発注のデータなどを元に調達業務をさらに高度化させるアプリケーションも導入しました。これまでFAXや電話、メールを使って行っていた見積もりコミュニケーションがCADDi Quote一つで完結し、CADDi QuoteのAIアシストによって作業時間を60%も削減することができたんです。しかも、これは私たちだけではなく、サプライヤ様の見積作業時間まで削減できているんです。
CADDi Drawer導入後、大きな変化もありました。
テレワークができるのであれば正社員に戻りませんかと上司から打診をいただいたんです。不安はありましたがフォローもしていただけるということだったので、テレワークを続けさせてもらう約束をして、正社員に戻りました。
10年後、子どもが大きくなってから正社員に戻れたらと思い描いていたことを、1年で実現することができたのです。
最近では、他の社員も少しずつテレワークをする方が増えてきました。若かったり、社歴が浅かったりすると、「テレワークしたいです」とは言いづらい雰囲気もあるかと思うので、私がテレワーク導入の先駆けとなっているのがありがたいと言ってくれた方もいます。これまで、出産をきっかけに辞めた方もいたので、良かったなと。自分の動きが周囲に良い影響を及ぼしているのかなと考えると嬉しいです。今後も周囲と良い影響を及ぼし合いながら、一緒に頑張っていきたいです。
CADDi Drawer / Quoteのおかげで、家庭も仕事も人間関係も安定し、人生が豊かに
テレワークを進められるので、仕事に穴を開けなくて済むのはもちろん、子どもとの時間が増えたのも嬉しい変化の一つ。家で仕事しつつも、話しかけられたら答えてあげられるし、夫も私が家にいるのはホッとするみたいです。あと、通勤時間がないので家事もスムーズになりました。正社員になったので金銭的にも余裕ができ、子どもに習い事させてあげられるのも嬉しいです。心にゆとりができて、家庭円満を継続中です。
テレワークできるのも、正社員になれたのも、CADDi Drawerがあったから。もしなかったら、大袈裟じゃなく、人生どうなっていたのかなと思いますね。
それに最近、部署異動があり、覚えることも多く業務に追われているものの、自分自身の技術や経験が充実していくのは楽しいです。
社内でもCADDi Drawerのコンテストがあったり、こうしたインタビューもあったり、新しい経験が増えているのも自分にとっては有益だと感じています。こうして色々チャレンジができるのは、CADDi Drawerをはじめさまざまなシステムを導入してくれる会社のおかげです。上司も後押ししてくださるので、本当に恵まれていると実感しています。
今では仕事するうえで、CADDi Drawerがないのは、パソコンを取り上げられるくらいの感覚です。それくらい、ずっと大切にしていきたい相棒です。
家庭円満で家族との関係も安定していること、やりがいのある仕事で成長していけること、上司や同僚との関係にも恵まれていること…。CADDi Drawerの導入をきっかけで大袈裟ではなく人生が変わり、日々が豊かになっていることを心から実感しています。
最後に
齊藤さんは、CADDi Drawerと出会い、図面と既存の原価記録などの周辺データを紐づけ、過去データを誰もが利用できるようにして、これまで五年以上必要と言われていた原価算出担当者の育成期間をほぼゼロにするという偉業を成し遂げました。
また、CADDi Quoteを活用した社内の調達業務高度化の成果が評価され、現在は富士油圧精機様にてCADDi Quoteの社内担当責任者として指揮を執られています。引き続きCADDiとともに、さらなる効果創出を目指した戦略の立案と実行に取り組まれています。
他にも関連する業務改革を進め、既存業務の半分以上を改革し全社的な作業効率向上に結びついています。また改善によって浮いた時間を使い新たな業務にチャレンジするなど社内外に大きな影響を与えており、
上述の成果から、令和6年度の群馬県機械金属工業「若手技術者奨励賞」を受賞されました!(表彰式は2025年2月4日)
齊藤さんの挑戦する姿勢が、ご自身だけでなく、多くの人々の意識や働き方自体を変革する原動力になったのだと思います。
富士油圧精機株式会社様のご紹介
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