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半信半疑だった導入当初…今では頼れる存在に - CADDi Drawerが築いた新しい仕事の形 -

現在、クラウドサービスやAIの進化など、デジタル化社会の推進に拍車がかかっています。しかし、製造業界においては、過去資産である図面データや実績が整理されていなかったり、誰かの頭のなかにしかなかったりと、属人化されている場合が多いのも事実。そのため、生産性の低下や事業の規模拡大が阻まれる事態も引き起こされるうえに、現場では部下・後輩への引き継ぎが難しかったり、データ捜索工数が肥大化したりといった問題に頭を抱える方もいます。
そんななか、ステンレス製溶接キャップ、銅やアルミなどの特殊鋼を中心に受託製造を行う株式会社森鉄工所の吉田 隆宏さんは、CADDi Drawerを活用し、会社での業務標準化を目指されています。

営業主任として活躍される吉田さんの社会人のスタートは、製造業とは全く関係ないところからだったそう。CADDi Drawerと歩む現在まで、どんなドラマがあったのでしょうか。


公務員から憧れだったモノづくりの道へ

よく意外だと言われるんですけど、社会人のスタートは郵便局員でした。
高校では土木を学んでいましたが、卒業後の進路を考えた時、親に公務員になってほしいと言われました。行政の土木系技術職を受けたのですが、落ちてしまい、滑り止めだった郵便局に入りました。
あまり深く考えず、郵便局で働いていましたが、どこかにモノづくりへの想いがあったんでしょうね。

2004年頃に、郵政民営化が決まったときに、郵便局員は公務員ではなくなるんだなと思って、製造業への転職を意識し始めたんです。当時はちょうど航空業界でさまざまな新型種の開発が始まった時期。車が好きで航空機にも興味があり、航空業界の会社で大規模な募集があったので応募しました。無事採用となり、親には反対されましたが、信念を貫きました。

転職後、最初は飛行機の羽や胴体を作る現場で、図面の読み方などモノづくりの基礎を学びました。そこで3年頑張りましたが、このまま現場の仕事を極めるのもいいけれど、設計や管理といった上流工程に関わりたいという気持ちが湧きあがってきました。
そんな時に、航空機の試験機設計や治具設計をやっている会社に出会い、応募したら採用されたんです。30歳前後でした。

実績を重ねて活躍するも製造業の非合理にぶつかる

その会社はまだ立ち上げたばかりで、私も「なんでもやります!」と気合い十分で過ごしていました。大手重工メーカーにも派遣される会社で、最初は加工や組み立て、設計に取り組んでいましたが、だんだんと認めていただき、治具設計にも携わるようになりました。

そして、徐々に大規模な案件が取れていくようになり、派遣先から自社へと戻りました。営業と生産管理の中間業務として、クライアントから仕様書をもらい、要望を聞いて、自社の設計に落とし込んでいく仕事に従事しました。

当時は、民間新型機が盛り上がっている時期でしたが、設計変更のリクエストも重なって苦労しましたね。要望を形にするスキルは身についたけれど、正直大変でした(笑)。

民間新型機製造はほぼ初めての業務なので、過去の似ている図面を参考にするしかないんです。図面はCADで制作するなど、デジタル化は進んでいましたが、管理はまだまだアナログの時代でした。だから、取り組んでいる案件に合う図面がなかなか見つからないんです。やっと似ているものがあったと思って、参考にしながら作っていったら、全然違う!なんてことも…。結局作業が元に戻るなんて非効率な仕事をしていました。今となっては笑い話ですが、徹夜もあったし辛かったですね。

森鉄工所でも過去データの捜索に四苦八苦

その後、家庭の都合もあって転職し、森鉄工所へ。森社長は私と歳が変わらず若くとても元気で、自分がトップというよりは、社員と一緒に会社を作っていく気持ちを持っていて、その姿勢と心意気に惹かれました。私自身、前職もゼロから築いて自分達で売上を作って会社を盛り上げていったので、通じるものがあったのでしょうね。

ただ、中途入社でしたから、当たり前ですけど過去の案件については全くわかりませんでした。

現場のベテラン職人さんたちはとても厳しくて、「以前の図面を見ておいて」と言われるだけで、図面探しはすべて自分でしないといけない。でも、なかなか類似する図面が見つからないんですよ。一応、案件ごとに図面はデータ化されてはいましたが。やっと見つけても、手描きをデータ化したもので見づらいものだったことも。とにかく、図面の捜索にかなり時間を使っていました。

当時、受注管理や生産管理は、さまざまなシステムが入っていて、解決はできていたんですが、過去の図面はほとんど管理されていない状態でした。

使って驚いたCADDi Drawerの精度の高さ

社長から、CADDi Drawer導入について聞いた時も、最初はピンと来なかったです。本音を言うと、大した期待はありませんでした。金額面も、人件費と天秤にかけてもどうなんだろう…と思ってしまっていました(笑)。

だから導入後、しばらくはあまり使っていなかったんですよね。ほぼ活用できていなかったと思います。会社として導入した以上、使わなくてはいけないと思いつつ、戸惑いはありました。

本格的に使いはじめたきっかけは、売上規模が大きい案件の業務を引き継いだことです。正しく見積りするための過去の図面を探さないといけなくなったので、CADDi Drawerを使ってみたんです。そうすると、類似図面が瞬時に出てきたんですよ。これはすごい、調べる手間が省ける!と驚きました。そこから、フル活用するようになりましたね。

すごいと感じたのは図面解析機能の精度の高さ。AIがここまで進んでいるとは思わなかったですね。

CADDi Drawerがない時は、調べ方も手当たり次第といっても過言ではないような状態でした。似たようなファイルを開いて閉じて、開いて閉じての繰り返し。探すのを諦めたことさえあります。だから、こんなに探しやすいとわかって、「これは使える!」となりました。

CADDi Drawerでポテンシャル解放し未来の仕事作りへ

今では、CADDi Drawerを使って、類似図面を調べる時、出てこない場合は類似がないんだなとすぐに諦められるようになりました。上司も、「CADDi Drawerで見つからないなら、ないんだろう」と言ってくれますし(笑)。昔やったあの案件はどうなんだろう?と問いかけたら、「CADDi Drawerを見たらいいじゃないですか」っていう方もいます。いろいろな意味で判断が早くなったから、業務効率がすごく上がっています。

あと、CADDi Drawerは単なる図面を探すためのツールではないという印象を強く持ちましたね。欲しい図面を探していると、過去に似た案件の図面がでてくることはもちろん、その図面に紐づく受注実績や関連書類が格納されているローカルサーバーへのリンクなど必要な情報をすぐに参照できるため、今までの「ただ図面を確認する」という行動が「案件の全体感を把握する」という思考に変わりました。

さらに、見積りを作る時間や金額設定の決定時間は、間違いなく早くなりました。探す時間は3分の1以下になったと思います。その分、いろいろな仕事に取り組めるようになって、未来の仕事を作るための時間に充てられているんだろうなと思います。まさに、ポテンシャルの解放ですよね。

製造業で、私のように過去のデータやそのデータに紐づく情報を捜索することに時間や労力を取られてきた方って、まだまだいると思うんですね。そんな方に、CADDi Drawerを使ってもらいたいですね。最初は根気よく操作を覚えて、コツコツとやってみれば、業務が変わっていくと思います。

キャディ株式会社の担当の方はみんな親切で、問題があっても解決に向けてしっかりと伴走してくれます。いろいろな問題をCADDi Drawerが解決してくれました。今後は、図面をパーツごとに分解して読む機能がつけばいいなと。願望ですけどね(笑)。


CADDi 担当CS(カスタマーサクセス)からのコメント

◼︎株式会社 森鉄工所様、吉田様へのコメント
酒井さん(生産管理)、谷口さん(生産管理)、吉田さんら中心メンバーの改善意識が高く、変化することへの抵抗がとても少ないように感じております。
また、森社長を筆頭に上記メンバーの方々が新しいことを試すまでの意思決定スピードが早く、酒井さん、谷口さんが製造現場をよく知っているため現場の声を反映させた現場改善のための有意義なDrawer活用議論ができております。
吉田さんよりも若い江崎に対してフラットな目線かつ明るく素直に接していただけてとても感謝しております。
吉田さんの信じるキャディ、Drawerへの期待に応えられるように頑張ります!
もっといい環境を作り、一緒に森鉄工所の事業を伸ばしていきましょう!


最後に

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